楽しい鎌倉

たのかま

2017年12月4日

季節を愛でる風雅の庭[一条恵観山荘]

データ

一条恵観山荘(いちじょう えかん さんそう)は、金沢街道沿い、浄明寺バス停から徒歩2分ほどのところにあります。江戸時代初期に建築された雅極まる山荘は、国指定重要文化財建造物。

2017年の6月から、庭園や建物の一部が公開されています。

鎌倉 一条恵観山荘
▲山荘と共に、枯山水の庭や飛び石も移築されています。

鎌倉 一条恵観山荘
▲見学者を迎える中庭にも、美しい紅葉の景色。

一条恵観山荘は、後陽成天皇(1586〜1611年)の第九皇子、一条恵観によって営まれた山荘です。

もともとは、京都、西賀茂にあった建物を、昭和になってから鎌倉の地に移築したものです。外から見るとわびた民家風の建物ですが、内部は雅な造作が散りばめられています。かやぶきの下にこけらぶきの屋根がある珍しい2重構造、中は数寄屋造りになっているそうです。

※事前に予約すると、ガイドつきで内部を見学することができます(料金1,000円)

鎌倉 一条恵観山荘
▲移築した際に復元されたご御幸門。天皇をお迎えする格式高い門です。

鎌倉 一条恵観山荘
▲わびたかやぶきの屋根にも、雅な趣が。

鎌倉 一条恵観山荘
▲風雅な趣向がちりばめられています。

敷地内には、回遊式の庭園が整えられ、美しく紅葉していました。

今年、鎌倉は10月下旬の台風の影響で、樹木が大ダメージを受けました。しかし、一条恵観山荘の庭園は、南側に山があるおかげか木々が美しく保たれています。

 

赤く色づく椛が多くあり、美しい秋の景色を作っていました。

鎌倉 一条恵観山荘

鎌倉 一条恵観山荘

鎌倉 一条恵観山荘

力強い木の勢いを見せる黒松や、足元を飾る熊笹。飛び石の散策路が苔の中に続きます。すぐ近くを金沢街道が通っているはずなのですが、響くのは小鳥のさえずり。

庭園の中のあずまやは、色づいた木々の枝に囲まれていました。

鎌倉 一条恵観山荘

 

敷地の南側には、滑川(なめりかわ)の渓流。水の流れにそって、紅葉の小径がしつらえらていました。

鎌倉 一条恵観山荘「紅葉の小径」
▲紅葉の小径に入っていきます。

鎌倉 一条恵観山荘「紅葉の小径」
▲滑川にそって歩く小径です。

鎌倉 一条恵観山荘

公開されてから、初めての紅葉シーズン。まだ知る人も少ないのか、訪れる人はそんなに多くありませんでした。滑川の流れの音を聞きながら小径を歩き、豪華な紅葉を静かに楽しみました。

とても美しく整えられた庭園なので、これから四季を通じて訪れたい場所になりそうです。

 

一条恵観山荘はこれまでも茶室として使われてきましたが、今後は結婚式の会場としても活用されていくみたいです。山荘の内部を見学できるガイドツアーや、本格式の茶室での茶の湯体験など、さまざまなお楽しみもあるみたい。公開されるのは催事のないときになりますので、お出かけの際はウェブサイトなどでご確認ください。

鎌倉 一条恵観山荘の滑川
▲滑川の流れ。鎌倉石の川底。

昨年の夏のことですが、報国寺から少し歩いたあたりの滑川で、網で何かをさらってる小学生の一団に出会いました。「何、捕ってるのー?」と聞いたら、「鮎!」と元気な答えが…。そのときは「鮎は、ちょっと無理じゃない?」と思ったんですが、一条恵観山荘から見た滑川は、水も清くまさに渓流でした。

川底をなめるように流れるから、滑川という名がついたといわれていますが、このあたりの流れの様子は、本当にその通りだなと思いました。

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