紫陽花が、咲き始めました。
北鎌倉、東慶寺の境内では、ヤマアジサイが見頃を迎えています。
山門をくぐると、まず目に飛び込んでくるのはほんのり薄紅に色づく梅の新梢。雨で霞む境内ですが、植物たちは全身で雨を楽しんでいるようです。
前夜から雨が降っていて、午前中に早めにあがるという天気予報だったのです。出かけてみたら昼過ぎても降り止まず……なのですが、雨降りの東慶寺境内、若々しい緑に溢れていました。
北鎌倉の駅を出た時には、「早く雨、やまないかなぁ」って思っていました。東慶寺に着いたら、いきいきとした木々の様子になんだか元気づけられちゃった感じです。
梅の枝をよく見ると、たくさん実がついています。梅の実が良く実っている様子を見て、もうすぐ梅雨入りの時期なのだと実感
その梅の木の下で、紫陽花が咲き始めています。まだ花色が緑っぽくて、花びらの先から色が入り始めという感じ。花房もまだ小さいですが、若々しい咲き加減も趣あり。
早咲きのヤマアジサイはまさに見頃。雨に濡れて、色濃くやんわりと光るようでした。
東慶寺の境内には、いろんな種類、さまざまな咲き方の紫陽花があって、これから6月いっぱい、日ごとに色彩を増していく様子が楽しめます。
山門を入って正面の仏さまの像の背後には菖蒲田があり、紫陽花とほぼ同時に見頃を迎えます。さらに奥へ進むと大きな岩盤の岩肌にイワタバコが咲き始めていました。
東慶寺の境内は、谷戸の奥に広がっていて、松ヶ岡宝蔵を過ぎて墓所のあたりまで入ると杉の大木や大きく枝を広げた楓がダイナミックな景色をつくります。
これから梅雨の季節には、やっぱり雨の日がすてき。松ヶ岡宝蔵の前には、座れるスペースがあって、ここで雨宿りするといい景色です。広いスペースではないけれど、雨で人出が少なめの日なら、ゆっくりのんびりしちゃってもいいですよね。6月中頃まで、菖蒲田を望む白蓮舎では、お抹茶とお菓子が楽しめる茶店が開かれています。
紫陽花シーズンの鎌倉は、あちこち歩き回りたくなるけれど、もし訪れた日が雨降りなら、東慶寺でじっとしてるのも贅沢だなぁって思います
毎年6月上旬、開花時期にあわせて本堂裏の岩に咲くイワガラミの特別公開が行われます。
※公開時間が決められていますので、東慶寺公式サイトでご確認ください。催事などの都合で、イワガラミの一般公開がない日もあります。
紫陽花は水を好む植物ですが、溜まった水は嫌いなのだそうです。傾斜があって、常に水が流れていくような土壌がお好み。谷戸があって、傾斜が多い鎌倉は、まさに紫陽花のお気に入りなんですね!
東慶寺の境内、奥のイワタバコが咲くあたりは地面が傾斜しています。雨が降っているとかなり滑りやすくなるので、足元ご注意! 雨の日じゃなくても、岩盤から水が出ているので湿っていますよー。
今年の梅雨入りは平年並みで、6月8日ごろとの予測がでています。あちこち紫陽花は咲き始めていていますが、ゴージャスな花を楽しめるのは6月の2週目ぐらいかなと思います。