▲昭和初期のものと思われる建物も、古書店そのものの雰囲気。由比ガ浜通りにある公文堂書店は、鎌倉で一番古くて一番広い古本屋さんです。
「これぞ、まさに古書店!」というイメージそのままのお店です。店内はほどよく雑然としながらも、並んだ書籍はすっきりと整理されていて、古書にあまりなじみのない人でも、すんなり入れます。歴史、芸術、自然科学、社会科学、伝統芸能、文芸など幅広いジャンルを扱っていて、古い郷土資料や地図も見つかります。
鎌倉関連の書籍も、もちろん充実しています。明治、大正の時代にまとめられた鎌倉についての本や、鎌倉ゆかりの作家や思想家の著作などが見つけやすいです。
一度、興味のあるものが見つかると、その近くからちらほらと興味のわく本が見つかって、どうしても入ると長居しちゃうお店です。
お店の人はたいてい奥のレジのところに静かに座っていて、何か尋ねれば親切に対応してくれますが、お客に自由に店内を見せてくれている感じです。
▲『鎌倉大観』
明治刊行の鎌倉の観光ガイドブック。写真もたくさん載っていて、当時の鎌倉の様子がわかります。
▲『保元平治合戦図』
ニューヨークのメトロポリタン美術館所蔵の「保元平治合戦図屏風」をオールカラーで掲載。当サイト「楽しい鎌倉」の重要な資料として活躍している『鎌倉大観』は、この書店で購入したものなんです! 活用しつつ大切にしてます。
『保元平治合戦図』は、ずっと欲しいと思っていたものを、公文堂書店で見つけて購入しました。絵図本なので、なるべくきれいなものが欲しいなぁと、漠然と思っていたのですが、外箱もついた美本があってうれしかったです。
公文堂書店オリジナルの、手刷り版画のトランプや絵ハガキも売ってます。これはお土産によさそう!
古書店って、何か探している物がないと入っちゃいけないようなイメージを(勝手に)持っていたのですが、公文堂書店にはただなんとなく寄ってみたりできちゃいます。
少し前に、華道のお稽古をまとめた糸綴じの冊子を数冊、見つけたのですが、購入してみようか迷い中。お店に行って手にとって眺めては、また迷ったり、その本と全然ちがう文芸書や、鎌倉ゆかりの作家の随筆集が欲しくなったり…。