長谷の光則寺は、いつ訪れても谷戸の静けさが感じられるところ。四季を通じて、様々な花が咲く “花の寺” です。
5月の下旬になると境内の梅の木々に若葉がふき、その木陰に可憐な花を咲かせるヤマアジサイの鉢が並べられます。
鎌倉ならではの強い陽射しが作り出す濃い影と、きらきらの木洩れ陽
光則寺は小さなお寺なんですが、境内に石畳の小道が整えられています。両脇にヤマアジサイが咲く道は、緑深い木陰の道です。
ヤマアジサイは、品種によって咲き方も色もさまざま。
株ごとに品種名がわかるようにタグががつけられています。「白雪姫」「藍姫」といった、可愛らしい名前や、「伊予 ◯◯◯」「エゾ ◯◯◯」みたいに出身地がわかるような名前がいくつもあったりして、チェックしながらうろうろすると楽しい
梅雨入り前の晴天の日。気温も上がって、ほとんど真夏のようでしたが、日陰に吹く風はとても爽やかでした。
曇り空や雨降りの日の方が、ヤマアジサイの繊細な花に似合うのかもしれないけど、光則寺なら晴天の日でも花の魅力が失われません。
長谷のバス通りが大混雑しているときでも、ここはたいてい落ち着いた雰囲気。光則寺は谷戸の奥で、たっぷりの緑に包まれています。
ヤマアジサイの見頃は、鞠型に咲く(長谷寺の紫陽花のような)紫陽花よりちょっと早くて6月上旬ぐらいまでです。梅雨入り前のヤマアジサイ、おすすめです
この季節、社寺の境内に入るとウグイスの声が響いてきます。長谷や二階堂、北鎌倉あたりのウグイスは、とてもレベル高くて見事な唄声を聞かせてくれます……なんですが、材木座の住宅地に、とてもとても下手くそ個性的な唄声のウグイスがいて、「ひょ〜へ、へひょ〜ひょ、ひょひっ」と啼くんです。
もしかして、ウグイスのマネをしている他の鳥? とも思っていたんですが、ついにその姿を見ちゃいました。なんと電線(※)に止まって、元気よく唄いまくっているんです。5月中はほぼ毎日、同じ場所に来て鳴いていました。
唄っている姿が、とっても楽しげで自信満々なので、うれしくなった きっと、あの個性的な歌で、ウグイス界(材木座限定)で、モテモテなのかも
※ウグイスは、警戒心が強くてふつうは藪の中に隠れて鳴くそうです。