長谷、光則寺門前の桜が、もうすぐ満開を迎えます!
▲参道をおおうソメイヨシノ。背後の山腹にはヤマザクラが咲きます。
▲山門前の枝垂れ桜はほぼ満開。門前のソメイヨシノは四、五分咲き、スモモの花はほぼ満開となっていました。ひっそりと静かな雰囲気が魅力の光則寺ですが、これからしばらくの間、桜、海棠の咲く季節は華やかに彩られ、訪れる人も多くなります。
光則寺は、北条家の家臣であった宿屋光則(やどや みつのり)が創建したお寺です。
文永八年(1271年)日蓮が流罪で佐渡に送られました。このとき、日蓮の弟子・日朗が、宿屋光則の屋敷に幽閉されます。日朗の監視役となった光則ですが、次第に日蓮の教えに帰依することとなり、日蓮が放免された後、自分の屋敷を寺に改め、監禁していた日朗を開山に迎えて光則寺(こうそくじ)を開いたのです。
本堂裏手の高台には、日朗が監禁されていた土牢が残されています。土牢というと暗くじめじめした恐ろしげなイメージですが、晴れた日にこの土牢の前に立つと、眼下にキラキラと輝く材木座海岸を望む気持ちのいいロケーションなのです。
▲土牢。日当り良さそう…。
▲木立を通して明るい春の海の景色が広がります。
本堂前に樹齢200年をこえるという海棠の古木があります。桜よりも濃いピンク色のつぼみが、まるまると膨らんでいて、もういくつかは花開いていました!
境内には、この古木の他にも若い海棠の木が何本かあって、いっせいに咲きそろうと鮮やかで生き生きとした風景を見せてくれます。海棠は桜が散ってから咲く……と思っていたのですが、今年は少し早く咲くのかもしれません。
▲本堂前の海棠。まんまるのつぼみがいっぱい!
▲若葉の芽吹きといっしょに咲きます。
▲ミツマタの花で、ルリタテハがお食事中でした。
梅の頃は、古刹らしいひっそりとした佇まいをみせていた光則寺。これからの季節は一転して、門前に桜が咲き、やがて境内が海棠の花でいっぱになり、華やかさがあふれます。地面や石段のスキマに、スミレもたくさん、ほんとにたくさん咲いてて可愛らしいです。
光則寺の土牢は、ちょっと長めの階段を上った山の中腹にあります。階段の道は木漏れ日がきれいで、ヤマザクラの花びらが風といっしょに吹き抜けます。
お天気のいい日に光則寺を訪れたら、ぜひとも土牢のある高台まで登って、そこからの眺望を楽しんでほしいです。周囲の山にヤマザクラもたくさんあるので、本堂、山門の上に降り注ぐように花吹雪が舞います!