紫陽花寺として名高い北鎌倉の明月院。春は、枝垂れ桜の薄紅色が境内を染めます
4月に入って鎌倉中のソメイヨシノの盛りが過ぎた頃、明月院の境内では、枝垂れ桜が見頃を迎えていました。生き生きとした若葉の芽吹きの中に、薄紅色の花をたっぷりつけた枝が重なって薄紅の濃淡が美しい
山門前のゆるやかな石段には、上空から薄紅色の幕が垂れているようです。梅雨時は主役となる紫陽花は、若々しい緑の芽吹きで桜を引き立たせていました。
本堂前の枯山水の庭も、枝垂れ桜が背景となって華やかな雰囲気に
本堂の前はちょっと開けた空間になっていて、座って一休みできます。桜の薄紅色で、柔らかな景色になった枯山水の庭を眺めながら、ウグイスの声を楽しみました。
境内の散策路を歩くと、細い小道が枝垂れた桜の枝で塞がれそうになっているところもありました。モミジの新緑、濃い赤紫のモクレン、ミツバツツジも鮮やかで、歩く道筋によってちがった景色に出会えます。
ソメイヨシノが散ったので、もう桜の時期、終わっちゃったな…と思っていたら、
豪華絢爛の枝垂れ桜の花盛り 来年も、絶対こなくっちゃ!
梅雨の紫陽花と秋の紅葉の時期には、境内が渋滞するほど多くの人が訪れる明月院ですが、枝垂れ桜の花盛りはそんなに混んでいなかった。段葛や源氏山公園のソメイヨシノと咲く時期がずれているからでしょうね……ここって桜の穴場ですよ
週末になると写真撮影の人の列ができちゃう本堂の「悟りの窓」も、撮影し放題。丸い窓の向こうは、匂い立つような新緑で、ときたま一枚、二枚、桜の花びらが舞い落ちる。しばらく、じーっと見入っちゃいました。