亀ヶ谷坂は、鎌倉七口の一つに数えられる古い道筋。
現在でも、扇ガ谷(鎌倉駅西口方面)と山ノ内(北鎌倉)を結ぶ生活道路として使われています。
▲長寿寺の脇を登ってしばらく、紫陽花の彩る明るい道が続きます。長寿寺のすぐ脇の道が、亀ヶ谷坂切通です。鋪装された道ですが、道の両側は崖になっていて、そこに紫陽花が豪華に咲きます! 坂を少し登ったあたりから車両通行止め(二輪車は可)となるので、クルマが入ってくることはまずありません。紫陽花の季節は、花を眺めつつのんびり歩ける道です。
▲花を眺めながらぶらぶら歩いても安心。
▲振り返ると、かなり登ってることがわかります。
▲峠の頂上あたりは、両脇から樹木に覆われます。かなり急な坂道です!
切通として整備されたのは鎌倉時代と思われますが、はっきりとした記録が残っていません。
でも、ちょっとかわいい伝説があるんですよー!
昔、むかし、建長寺の亀が、この坂を上ろうとしたけれど、坂が急すぎて頂上まで行けずに引き返してしまいました……というお話。
坂を登っていた亀が、 ひっくり返ってしまった! というバージョンもあって、元々は “亀返し坂” だったのが、“亀ヶ谷坂” になったんだそうですよ。
紫陽花を眺めながら坂を歩いて行くと、やがて切通らしい景観になってきます。
峠のピークのあたりは樹木が頭上を覆い、切通の後半は山の中を行く趣です。木々の中に、ヤマアジサイやイワタバコの花も見つかります。
晴れている日でも、薄暗くて、いかにも中世の道筋といった雰囲気…それが、坂を下り切ると、突如として閑静な住宅街の道になって、ほっとするような不思議な気分がしちゃいます。
▲見上げるとヤマアジサイが咲いていました。
▲崖の上の方にイワタバコも咲いてます。紫陽花の時期は通る人が増えますが、ふだんは静かな地元の人の生活道路。
いつもきれいに保たれていて、地域の人たちに大切にされている道なのが感じられます。
▲長寿寺脇の亀ヶ谷坂の入口。ワンコのお散歩中の人や、鎌倉駅近くのスーパーの買物袋を下げた人とすれちがったりもします。
紫陽花の季節はとびきりゴージャスですが、花のない季節でも古道らしい雰囲気のある道です。
北鎌倉から鎌倉に歩いていくなら、鎌倉街道の歩道を歩くより亀ヶ谷坂を通って行くほうが楽しいと思いますよー。
▲この看板は参考までに。お手持ちの地図を参照してくださいまし!
長寿寺の脇の道から、亀ヶ谷坂に入ろうとしたら「銭洗弁財天 徒歩約20分」の看板があったんですが……ここから20分で銭洗弁財天まで行くって、本気のトレイルランニングの人ですか?! 亀ヶ谷坂だけでも上り下りきついのに、化粧坂も登ることになるので、20分で行くには、かなり本気のRUNになると思われます!
それに、この地図…間違ってるとはいいませんが(いってもいいけれど…)、いろいろ省略しすぎだと思います!!