鎌倉の遅い紅葉も終わり、咲く花も少なくなってきました…が、
新年を待ちわびるように、冬らしい明るく澄んだ陽射しの中で水仙の花が咲き始めています。
▲日当りの良い若宮大路の歩道にある花壇。水仙が次々と咲いて、清々しい香りをはなっています。
宝戒寺 
▲梅はすっかり葉を落として、冬支度の境内。真っ白な水仙が木々の下で咲いています。鶴岡八幡宮からすぐ近くの宝戒寺は、春の梅、秋の萩で知られるお寺です。まだ芽吹き前の梅の木下や刈り込まれた萩の株の間に、水仙の緑の葉が元気良く伸びて、日当りの良いところから花を咲かせています。
宝戒寺の水仙は、真ん中の花弁も白い可憐な花々です。真っ白な花の中にも、さまざまな咲き方の花があって表情豊か。ぽってりとした八重咲きの花をつけた茎が、重みでしなだれている姿も趣深いです。
▲鐘楼の近くには凛とした佇まいの一重咲き。
▲本堂の前、刈り込まれた萩の株が水仙で覆われていました。
▲境内奥の散策路。石畳の小道にそって、八重咲きの水仙の株が連なっています。
浄光明寺 
▲浄光明寺は花の多いお寺ですが、いつも静かで落ち着いた場所です。浄光明寺は閑静な扇ガ谷にあるお寺。境内には水仙が散りばめられるように良く茂っています。
咲いている花はまだ数えるほどしかありませんでしたが、これから新年に向かって次々と咲いてくれそうです。
鶴岡八幡宮から歩いて10分ほどかかりますが、初詣の賑わいから抜け出して、静かな鎌倉の風情を楽しめるところでです。冬でも陽射しのある日なら、客殿の縁側に腰かけてのんびり日向ぼっこができちゃいます。
▲阿弥陀堂に向かう日当りのよい階段のところ。覗き込むように水仙が咲いていました。
▲まだ準備中の水仙。お正月ごろには咲き始めると思われます!
海蔵寺 
▲海蔵寺の背景は源氏山。谷戸の一番奥にあるお寺です。海蔵寺は、扇ガ谷のいちばん奥にある花の寺。茅葺き屋根の庫裡の前で、水仙がぽつぽつと咲き始めていました。
お正月に向けて境内は清々しく整えられて、葉を落とした木々も形良く、冬の風景の中にも植物の息吹が感じられるようです。
花の株の中をよーく見てみたら、あちこちたくさんつぼみができているのが見つかりました。お天気のいい暖かい日が続いたら、一気に咲きそうな気配です。
▲ぴしっと背を伸ばして咲く様子がかわいい。
▲花芽があちこちからのぞいていました。
▲日当りの良い境内で、花たちも活気があります。
▲12月中旬の瑞泉寺、紅葉の頃にもう水仙が咲き始めていました。
今年の鎌倉、なかなか冷えきらなくて紅葉がいまいちでした。でも、暖かいおかげで水仙がかなり早めに咲き始めました。『鎌倉の水仙寺』とも呼ばれる瑞泉寺は、12月中旬から水仙が咲いていました。お正月ごろに見頃になるかも!
初詣のときにちょっと街中をぶらぶらするだけで、あちこちで水仙に会えると思います。「鎌倉で初詣」といえば、やっぱり鶴岡八幡宮だと思うので、そこから気軽に歩いて行けそうなところを回ってみました。お正月の鎌倉は大混雑! ってイメージですが、鶴岡八幡宮周辺と長谷観音、鎌倉大仏周辺を離れると、とたんにすっきり静かですよ。
お正月らしい賑やかさと、鎌倉らしい落ち着いた雰囲気と、両方楽しめたら贅沢ですよね。