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国宝巡りの初詣

神社と寺|2017年1月3日

あけましておめでとうございます!

鎌倉郵便局年賀スタンプ
年末年始に鎌倉郵便局に置かれている年賀状用オリジナルスタンプです。

大晦日、北鎌倉に除夜の鐘を聴きに行きました。

円覚寺の洪鐘(おおがね)、舎利殿。建長寺の梵鐘。さらに長谷に足を延ばして、大仏さま。元旦に鎌倉の国宝4つを巡るという、なんともおめでたい初詣となりました


円覚寺 洪鐘(おおがね)

円覚寺の国宝・洪鐘(おおがね)のある鐘楼は、140段余りの石段を上がった高台にあります。

北鎌倉 円覚寺洪鐘の除夜の鐘
読経とともに除夜の鐘が響きます。
北鎌倉 円覚寺洪鐘の除夜の鐘
近くにいると、空気の震えが伝わるような鐘音。

この鐘は、鎌倉幕府第九代執権・北条貞時が鎌倉時代の名工として知られた鋳物師・物部国光に作らせたもの。「正安三年(1301年)」の銘があり、高さ2.6mを超える堂々とした姿です。

洪鐘(おおがね)は、一般の人はつくことができませんが、その鐘音を間近で聴くことができます。

 

あと15分ほどで新年を迎えようという頃、鐘楼の向かいに建つ弁天堂から読経の声が聞こえてきました。しばらくして、除夜の鐘が始まります。

新年を迎えた時に合わせてつかれた鐘を合図に、弁天堂前に集まっていた人たちが参拝します。

 

洪鐘(おおがね)という名を表すような、溢れるような沁みわたる鐘の音。合間にお経を読む声、そして他の所でつかれている鐘の音が遠く近く、あちこちから聴こえてきます。除夜の鐘の音が、幾重にも重なって谷戸の奥に響いていきます。

この夜の闇の中で、多くの人が一緒に新年を迎えていることをしみじみと感じました。

北鎌倉 大晦日の円覚寺
闇に浮かぶ円覚寺山門。
北鎌倉 大晦日の円覚寺
鐘楼は、石段を上がった高台にあります。

 

円覚寺 舎利殿

円覚寺では、もう一カ所、国宝・舎利殿のある正続院の鐘楼でも除夜の鐘をつきます。

北鎌倉 大晦日の円覚寺舎利殿
舎利殿近くの門前まで入って参拝することができます。

こちらの鐘は、一般の人もつくことができます。大晦日の午後11時の開門時刻と同時に、多くの人がやってきて僧堂の門の前に並び始めていました。4人一組になってつくので、400人以上がつけるのですが、11時半ぐらいにはもう定員に達してしまっていました!

 

鐘をつくために並んでいる人たちの脇を通って、舎利殿に参拝しました。

国宝・舎利殿には、源実朝が宋から願い求めたといわれる「佛牙舎利(ぶつげしゃり/お釈迦様の歯)」が祀られています。鎌倉時代に宋から伝えられた様式を保った貴重な建物で、もととなった中国にもほとんど現存していないそうです。

闇の中に照らし出された舎利殿は、流麗な屋根の形が背後の森の木々にとけ込むように見え、しんしんと冷えてきた辺りの空気とあいまって厳かな姿を見せていました。

北鎌倉 円覚寺舎利殿の除夜の鐘
雲水さんが鐘の四方に立ち、お経を読んでいる中で鐘をつきます。
北鎌倉 円覚寺舎利殿
いつもは閉ざされている門が開き、舎利殿の近くまで入ることができます。

 

建長寺 梵鐘

建長寺の梵鐘は、円覚寺の洪鐘(おおがね)と並ぶ名鐘として知られる国宝です。

北鎌倉 建長寺の梵鐘
山門の隣りに、茅葺きの鐘楼があります、
北鎌倉 建長寺の梵鐘
関東一美しい鐘と言われています。

鎌倉幕府第五代執権・北条時頼が、関東の鋳物師の棟梁・物部重光に作らせたもの。「建長七年(1255年)」の銘があり、高さ2m余り。建長寺創建当時から残る貴重な鐘です。

 

この鐘の響きも聴きたいと思っていたのですが、建長寺に着いたときにはすでに除夜の鐘百八つはつき終わっていました……

山門の横にある茅葺きの鐘楼、そこに掛かる梵鐘は平安時代の様式を受け継ぐ優美な姿で知られています。そのお姿を拝見していると、すぐ近くから鐘の音が響いてきました。

 

建長寺境内の修業道場で、まだ鐘つきが続いていました。修業道場の鐘は人数制限がなく、百八つを過ぎても列に並んだ人全員がつけるんです!

北鎌倉 建長寺の除夜の鐘
並んだ人は全員、鐘がつけます! 
北鎌倉 建長寺の除夜の鐘
一人ずつつかせてくれます。

午前1時近く、かなり冷え込んできましたが多くの人が列を作っていました。みなさん、わくわく感がみなぎります。笑顔で鐘をつく人たちを見ていたら、HAPPYな気分になってきましたよ

さきほど、円覚寺の除夜の鐘を聴いていた時に、どこからか聴こえていた鐘音の中に、この鐘も入っていたんですね! 国宝の梵鐘の音も、きっと聴こえてたに違いない! なんだか嬉しくなってきた

 

巨福呂坂を歩いて下り、多くの参拝者で賑わう鶴岡八幡宮を流鏑馬馬場から参拝して、江ノ電鎌倉駅に向かいました。

終夜運転中の江ノ電に乗って、長谷に向かいます! 鎌倉の国宝をもう一つお参りするためです!

鎌倉大仏

大晦日の鎌倉大仏
今年は月のない元旦。大仏さまが漆黒の空に浮かびます。

長谷の大仏さまは、鎌倉で唯一の国宝の鋳造仏です。大仏さまについては、残されている記録が少なくて、作られた時期や経緯は謎に包まれていますが、鎌倉時代、13世紀半ばにはこの場所にほぼこのお姿で座していらしたことがわかっています。

※鎌倉時代には、大仏殿があって、金色に輝いていたそうです。

大晦日の鎌倉大仏
境内は静寂につつまれていました。

鎌倉大仏高徳院は、元旦午前零時から開門しています。到着したのは午前3時近く、ものすごく冷えてきました。

 

境内は静かで、お線香の香りの中で大仏さまが悠然としたお姿を見せていました。

お経を唱えながら真剣にお参りする人、大仏さまと一緒に記念写真を撮る人、ベンチに座って物思いにふける人、みなさん、それぞれに年の始まりの時間を過ごしていました。

いつもは多くの参拝者を迎えている大仏さまですが、元旦のこの時刻は、大きな大仏さまに一対一でお参りすることができました。

大晦日の鎌倉大仏
門の上からのぞく大仏さま。その大きさをあらためて感じます。

帰り際、振り返ると門の向こうに大仏さまのお顔が見えました。

大仏さまに新しい年に向かって送り出していただいたようで、やる気というか元気というか、お正月らしい清々しい気持ちになりました。

 

2017年は、きっと良い年になると思います!

 

スマートフォンの万歩計を見てみたら、2017年1月1日の午前零時から4時までで、15000歩超えの記録! 今年もいっぱい歩き回って、鎌倉の楽しいことをいっぱい探したいと思いますっ!

鎌倉 元旦の梅

夜道で、梅が咲いているのを見つけました。

もうちょっとお正月気分を楽しんで、松が明けたら早咲きの梅を探しに出かけよう! 梅が咲いたら次は桜、それから海棠、藤、つつじ……気が急くなぁと思いながら、お雑煮食べてます

今、訪ねたい鎌倉をみる