鶴岡八幡宮のぼんぼり祭は、宵闇を楽しむ鎌倉の夏の風物詩。
毎年、立夏の前日(8月7日か6日頃)から8月9日まで開かれます。
夕闇が迫る頃、境内に並んだ約400個のぼんぼりにろうそくの灯りがともされます。かなり多くの人が訪れていましたが、賑わっていてもガヤガヤした感じがしないのは暗いせいでしょうか…。
参道に立つと、本宮の背後に大臣山の陰が黒々と見え、妖しげな雰囲気もしてきます。
舞殿の周囲や大石段、白幡神社の参道にもぼんぼりが並び、ぼんやりとした灯りが闇を引き立てていました。混み合う中にも、ときおり人の流れが途切れることがあって、周りの暗さにはっとしてしまうことも……一緒に行った人とはぐれないようにご注意くださいね。
ぼんぼりには一つひとつ、鎌倉にゆかりのある文化人・著名人の手による書画が描かれています。
テレビでよく顔を見る俳優さんやタレントさんの作品や、絵柄に見覚えのある漫画家さんの作品も見つかったりして、人柄が伝わってくるもの、意外な一面を見せてくれるものなど興味をそそります。名札を確かめながら見ていると、あっという間に閉門時間の9時になってしまいました。
鎌倉ならではの、闇の濃い夏の夜が楽しめます。
ぼんぼりの中を歩いた後は、電灯の光がちょっと眩しく感じました。
鎌倉も猛暑の日々ですが、夕暮れからは涼しい風が入ってきたりして、東京都内などにくらべたら少しは過ごしやすいのかも……。真昼の陽射しが強烈なぶん、日が落ちた後はほっとします。
普段でも鶴岡八幡宮は夜9時まで参拝できます。本宮や舞殿など、建物は照明が当たっていますが、境内は基本かなり暗いです。涼しくなってから、昼間とはガラリとかわったミステリアスな雰囲気のあるお宮にお参りするのも趣あり。
……でも、夜8時を過ぎると、カフェやレストランはほとんど閉店してしまいます。昼間は人でいっぱいの小町通りも、しーんとしてしまいます! 居酒屋さんやバーなど、夜遅くまでやっているところは、ほんとうにわずかしかないので、ご注意ください。