報国寺は、紅葉する樹木がたくさんあるわけではないけれど、竹林に見え隠れする色彩が魅力的
▲竹林をすかして紅葉が見えます。10月に大きな台風が2つ連続でやって来て、鎌倉中の植物が大ダメージを受けました。でも、報国寺の木々は谷戸に守られて、台風の被害も小さくてすみました
▲茶席・休耕庵の入り口あたり。
▲日差しに色づいた葉が輝きます。
▲休耕庵の席から、間近に見えたひと枝。竹の庭の中を歩いていると、すっと立ちならぶ竹の向こうに黄色や赤に色づいた梢枝が見えます。
秋が深くなっても晴天の日の鎌倉は強い陽射しが降り注ぐのですが、竹林の中は柔らかい光に満ちています。とても静かで、風に揺れた竹葉が頭上で立てる音にはっとしてしまうほどです。
庭の奥にある茶席、休耕庵に座ると、目の前に楓のひと枝が…。爽やかな緑の竹を背景にして、秋らしい色合いを見せてくれました。
▲谷戸の崖から楓の木が伸びています。
▲変わらないようでいて、季節ごとの美しさがあります。竹林の中を抜ける風は、北風でも優しく感じます。見上げると、竹葉の間から青く高い空が見え、差し込んでくる日差しが輝いていました。
竹林の中には紅葉する樹木はなくて、色づいているのは周りにある木々です。なので散策路を歩いていると、鮮やかな色がふっと見えたり、竹に遮られたり……。
▲竹の中を歩く散策路。
▲ゆっくりあるいて、紅葉の景色を探します。報国寺の竹の庭は、できたらぶらぶらと2、3周歩きまわると楽しいです。なるべく早めの時間に訪れることをおすすめします!
この日は、午前9時の開門時刻に訪れたのですが、11時近くにはかなり混み合ってきました。
▲枝垂れる枝に黄金色の葉をつけた銀杏。竹の庭を出たら、鐘楼にかぶさるように金色の銀杏の葉が輝いて見えました。
▲水仙の葉が伸びて、冬が近いことを知らされます。
報国寺の境内は、本堂に向かう参道あたりも美しく整えられています。リンドウや山茶花、十月桜も咲いています。
滑らかな苔の地面から、水仙の葉が伸びていました。鎌倉では12月後半から水仙が咲き始めます。水仙の見頃は、毎年、お正月ごろなんです。
ちょっと気が早いお話ですが、年末年始 12月29日〜1月3日の間、報国寺は拝観をお休みしているのでご注意くださいまし。