2013年4月6日(土)と7日(日)の2日間、旧華頂宮邸の内部が公開されました。
6日(土)は鎌倉もあいにくの天候でしたが、大嵐は翌未明には通り過ぎ、7日(日)はかなりの強風だったものの、日差しの強い晴天となりました。
旧華頂宮邸の庭は普段も公開されていますが、御屋敷の中に入れる機会は年に数回しかありません。
毎年、とても多くの見学者が訪れる人気の施設公開なので、混雑を予測してたんですが、さすがに前日の荒天のためか、人出はそれほどでもなくゆったり見学できました。
このお屋敷は、昭和四年に華頂博信侯爵邸として建てられたもので、国の登録有形文化財(建造物)に指定されている貴重な洋風建築物。南側に面して、直線の小道を配した左右対称で幾何学的なデザインのフランス式のお庭が広がっています。
緑深い谷戸の奥にあって、今でこそ住宅地の中にありますが、建てられた頃には、きっと森の中に忽然と現れる邸宅といった感じだったんじゃないかと想像します。
この建物は現在、鎌倉市の所有になっていて、市の景観重要建築物に指定されています。維持や管理は、ボランティアの方々がされているそうです。
この日にはもう花が終わっていましたが、お庭に立派な枝垂れ桜があります。5月からは四季咲きのバラが次々と咲き、季節を通じて庭の景色が楽しめます。6月には敷地内を流れる小川にホタルが現れるそうです。清掃や植物の手入れなどをきめ細かく行っているボランティアの方々に、ほんとうに頭が下がります。
施設公開の日には、ボランティアの方によるコーヒーのサービスがあります。今回は日差しの明るいテラスルームで、落ち着いたコーヒータイムを過ごしました。コーヒーの代金は無料です……テーブルの上に控え目な募金入れがありますので、どうぞお見逃しなく!
旧華頂宮邸の公開日については、鎌倉市のサイトをご覧ください。
前日(所によってはこの日も!)に吹き荒れた春の嵐の影響で、例年に比べて人出が少なかったんですね。
屋敷の中を歩き回って、きっと、ここは女中部屋? と思うような簡素な北向きの畳敷き部屋を見つけたり(実際、かなり落ち着く部屋だった…)、洗面所やお風呂まで覗いてみたり、それから、コーヒーを飲みながらのんびりしたり、とっても上手なウグイスが鳴いていて、やっぱり旧華族のお住まいは、ウグイスも格が違うのかしらんと思ったり……楽しみました。強風の中、行ってよかったー!
で、表に出てみたら、ちょうど旗を持ったガイドさんとともに、団体さん御一行が御到着。あっという間に玄関前が大賑わいになりました。