2月中ごろから白梅が咲き始めていた海蔵寺。
風の強い日が続いたせいで、早くから咲いていた梅は散ってしまいましたが、それと入れ替わるように遅咲きの枝垂れ梅が満開になりました!
海蔵寺境内の梅は、木の数は多くないのにとても華やかで優美です。
配置というか、お庭としての設計が優れているんですね! 山門やお堂、鐘楼などの建築物と樹木がとてもいい位置にあって、どこから見てもなかなかに絵になる景色です。こじんまりした境内だけど開放的、谷戸の奥らしい静けさなのに、明るくて生き生きとした雰囲気があります。
満開の枝垂れ梅は、丸みのある柔らかな枝全体に豊かに花をつけていました。枝垂れる枝越しに本堂の屋根が見える景色もいいし、本堂の前から見る枝垂れ梅と山門の景色もよし、鐘楼のほうから眺めると、散り始めた梅の花びらが舞ったりしてまたよしなのです。
海蔵寺は扇ガ谷の奥、背景は源氏山。メジロをはじめとした小鳥たちの姿をよく見かけます。
そしてこの日は、姿は見えないけれどウグイスの声が聞こえました!! まだ鳴き始めの趣で、ちょっとつたない感じなんですが、2羽か3羽ぐらいがお互いの声に応えるように鳴きあっていましたよ。
薄紅色の梅の花びらがときおり舞って、
薮の中からウグイスの声がして、春そのものの薄曇りの日でした。
小町通りが大賑わいの週末でも、海蔵寺はそんなに混み合うことはありません。本堂の軒下にはベンチが置かれていて、そこで本を読んだり、おしゃべりを楽しんだりしてる人もいます。
カイドウ(4月頃)やハギ(9月頃)が咲く寺として知られていますが、いつ行っても何かしら花が咲くところ。見事に咲いた梅の木の下には、ミツマタが咲き始めていたし、石段や小道の端にはスミレの花もあちこち咲いていました。