扇ガ谷の英勝寺、本堂わきの小道を艶やかに鮮やかな彼岸花が彩ります。
彼岸花という名前のとおり毎年、お彼岸の時期にぴったりと花の盛りが重なります。
今年も9月の連休に見事に咲きそろいました。
いつも静かな英勝寺ですが、彼岸花が咲き誇った数日間、多くの人が訪れて境内は華やかな雰囲気でいっぱいになりました。
葉っぱがない薄緑色のまっすぐな茎に、いきなり大きな真っ赤な花が咲く。彼岸花は妖しい…というか不思議な花です。
夏の終わり頃には、地面に彼岸花が生える気配もないのに、涼風の立つ頃に茎がニョキニョキと伸びてくるのです。気がつくと、先端につぼみをつけた茎が群れになって見つかります。
彼岸花の茎は1日に10cm以上も成長するんだそうです! 花の高さがたいたい50cmぐらいだから、芽吹いて3〜4日ほどで花を咲かせる大きさまで成長してしまいます。
開花期間はだいだい5日間ほど。花が終わると茎も枯れて、気がつくと姿が消えています。冬の間中、濃い緑色の細長い葉だけをこんもりと茂らせるのですが、花とは結びつかないイメージの葉っぱなので、彼岸花は全く消滅してしまったように見えるんです。
晴天の日には、輝いて見えるような赤い花。
形や色も強烈ですが、咲き方もメリハリが効いています。