松葉ヶ谷の安国論寺は、日蓮上人ゆかりの古刹。
落ち着いた佇まいの境内に、まさに春爛漫の華やかさで咲く源平枝垂れ桃
▲4月に入ってから、気温低めの鎌倉。まだつぼみも多くあって、しばらく見頃が続きそうです。
▲白に近い薄桃色、その中に深紅の花がちらちら。八重咲きの桃、一本の木に、紅白の花が混ざって咲きます。大きな木ではないのですが、螺旋を描くように枝垂れた枝が広がって、角度によって全体の印象も見える花色も変わります。
今年は、濃い紅色の花が少なめで、源氏(の白)がかなり優勢ですね
遠目ではほんのり薄桃色に見えるのですが、よく見ると平家(の赤)も濃く鮮やかに存在感があります。
▲花弁一枚ごと異なる色彩で咲いてます。
▲枝先で、紅白がせめぎ合い。
▲枝先にふんわり咲く様子がかわいらしいです。八重咲きの花一つひとつの色合いが異なり、色が混ざった花弁の花もたくさん。みっちりと枝にくっついて咲いたり、枝垂れた枝先にぽつぽつと咲いていたり、遠目で見ても近寄ってみても魅力いっぱいのかわいい桃の木です
この源平枝垂れ桃は、木の周りをくるりと一周できるように植えられています。どこから見てもかわいいので、訪れたみなさんほとんどが、カメラやスマホを取り出して写真を撮っていました。
▲枝垂れた枝先まで豊かに咲く。まだつぼみも。
▲槙の大木を背景に、可憐さひとしお。桜、海棠と春の花が咲き始めてから、花曇り・花冷えの日が続きました。
源平枝垂れ桃は、まわりの空気を温めてくれるような春爛漫の色合いでした。
▲「妙法桜」の根元はみごとな苔の絨毯。近くの咲き切った桜の花びらが風に乗って届いていました。
安国論寺には古木・銘木がたくさんあります。
「妙法桜」と呼ばれるヤマザクラは、日蓮上人の杖が根付いたといわれる古木です。この桜は、“市原虎の尾” というとても珍しい種類で、かなりの遅咲き。源平枝垂れ桃が満開を迎えようとするこの日、「妙法桜」は日当りのいい高い枝でやっといくつか花が開き始めたところでした。
境内では、ミツバツツジやボケ、シャクナゲも良く咲いていました。お天気の良い日には、木洩れ陽が美しいのですが、陽射しの少ない花曇りの日でも、花々の色合いで明るく温かい景色が楽しめます。