北鎌倉、東慶寺では、3月29日(日)まで「東慶寺仏像展 2015」が開催されています。
東慶寺は、鎌倉時代中期、弘安八年(1285年)に鎌倉幕府八代執権・北条時宗の夫人であった覚山尼によって開かれました。それから明治時代まで、代々名門出身の尼僧が住職となり格式高い独立した尼寺としての歴史を刻みました。
現在は、 建長・円覚寺派の禅寺となっていますが、かつて尼寺だったことを忍ばせる優美な品々がたくさん残されています。梅の咲くこの時期に開催される「東慶寺仏像展」では、鎌倉だけで見られる独特の様式を持った『水月観音菩薩半跏像』をはじめ、興味深い宝物を拝見する事ができます。
「東慶寺仏像展」は、年ごとに展示される品々が変わるので楽しみにしています。タイミングがよければ、週末でも展示室を独り占めしてじっくり拝見する事ができますよ。
⇒昨年「東慶寺仏像展 2014」の記事
松岡宝蔵に併設された「ショップまつがおか」では、東慶寺オリジナルのレターセットや御朱印帳をはじめとした紙製品、お香などが販売されています。東慶寺に伝わる仏像や宝物、境内に咲く花々の絵はがきもあって、どれもかつて尼寺だったことを偲ばせる優しげな雰囲気の絵柄。
観音様のお姿を、お持ち帰りしちゃいました。
境内は、梅の花が咲き始め。これから3月中頃まで紅白、薄紅の梅花が楽しめます。
●「東慶寺仏像展 2015」開催中〜3月29日(日)まで
松岡宝蔵(東慶寺境内)
開館時間 9:30~15:30 ※仏像展開催中は無休
特別展入館料 500円
『水月観音菩薩半跏像』は、ふだんは水月堂に安置されていて、前もって予約しないと拝観できない観音さまです。「仏像展」ではかなり近い距離で、横顔や背後の様子まで拝見できてとてもとても興味深いのです。
館内にちょっと人が多いなぁ…ってときでも、すこし待っていると、観音さまと1対1で向かい合える時間ができたりします。ぜひ、時間をとってお出かけ下さい。
それにしても、暖かい日があったかと思うと、急に冷え込んだりして梅の開花が予想しづらいっ! 本堂前にある冬至梅が盛り、ほかの梅は日当りがいいところからぽつぽつ開き始めているという感じでした。
3月1日までの間、境内の白蓮舎で「観梅の茶店」(10:00〜15:00/不定休)が開かれます。梅の見ごろを狙って、また行ってみようと思います。