十月の美鈴のお菓子は「栗羊羹」。
箱を持ったときに、ずしりと感じる重みで包みを開ける前から、期待感でいっぱいになります。
包んでいた竹皮の筋を、表面にかすかに写してしっとり。透明感のある羊羹で、中に入った栗の姿がぼぉっと浮かびます。
おおぉ、これは、全身栗色の栗羊羹…栗の入った羊羹じゃなくて、ほんとーに栗羊羹ですよ!!
どこを切っても、ごろっと栗が入ってます!
栗が透けて見える黄金色は、まさに秋色!!
底の部分には、ごく薄くざらっとした砂糖の層ができてました。羊羹は、この “ざらっと” がなくちゃ!
ねっとりした口あたりなんですが、甘さはすっきりしていて爽やか。栗の香りが効いてます。
白漉し餡に、栗の蜜煮と寒天を混ぜて仕上げた羊羹なのだそうです。この軽い甘さは白漉し餡、透明感とさらっとした食べ心地は寒天のおかげ。栗のホロっとした食感が活きていて、満足感いっぱいですよ。
中の栗が、蜜につかりすぎてなくて、栗らしいホロホロさ。この栗は、生栗の鬼皮、渋皮をむいて茹で、蜜煮にしたもの。4日間かけて少しずつ火を通し、5日目に羊羹に仕立てるのだそうです。
美味いはずだわ…!
上生菓子も練り切りになって、菊、紅葉、柿のモチーフに秋をしみじみ感じちゃう…ま、昼間は陽射しが強くて半袖着てたりするんですけど。
朝方はちょっと寒いなって思うようになりました。台風の影響で、湿気がちなお天気ですが、晴れ間は空が高く見えて、秋らしい雰囲気です。今年は秋がちゃんと来て、数年ぶりに秋の食べ物がちゃんと楽しめますね。